メルシー・ラ・ヴィ

メルシー・ラ・ヴィ 

MERCi LA ViE

男の子なんて連れてけないわ。だって危険な旅なのよ。

1991年7月27日-1991年9月13日

↑ PAGE TOP

作品概要

ベルトラン・ブリエが放つ’90年代への挑戦状
『バルスール』『美しすぎて』のバルトラン・ブリエが90年代の導火線に火をつけた。ベルトラン・ブリエ監督は、70年代に『バルスール』で、ドパルデューと今は亡きパトリック・ドヴェールの二人が扮する無軌道な男のロードムービーを創り、世界的な大反響を巻き起こした。
そして90年代。ブリエ監督は、いま最も注目されているシャルロット・ゲンズブールと新進女優のアヌーク・グランベールを主人公に、フランスの大スター、ジェラール・ドパルデューやミッシェル・ブランらで脇を固める大胆なキャスティングで挑んだ。「人生」などという言葉がまだ似合わない2人の少女たちに、“道”“男たち”“未知の病”が絡み合い、フェリーにの『8 2/1』のような劇中劇、現代からナチス時代、彼女たちの過去の軌跡等を、効果的なフラッシュ・バックを駆使して描いた。
『メルシー・ラ・ヴィ』はまるで無軌道なミュージック・クリップのようなイメージの連続で、観客をも、スクリーンの少女たちの危険な旅の共演者にさせてしまうパワフルな映画であり、フランスでは一代ムーブメントを巻き起こし、大ヒットした作品である。

危険な旅なのよ、男の子なんて連れてけないわ。
季節はずれの海岸通りで大学受験を控えたカミーユ(シャルロット・ゲンズブール)は、ウェディングドレスを着た女が道で倒れているのを見つける。その女の名はジョエル(アヌーク・グランベール)。男に殴られたうえ、捨てられ気絶していたという。ふたりは互いに運命的な出会いであることを感じて、すぐに打ちとけ、カミーユはジョエルを家に迎え入れる。そして2人でなければできない危険な冒険の旅━ カミーユは未来を、ジョエルは過去を探すために出発するのだった。夜の町、幾多の男たち、家族、戦争・・・。さまざまな「人生」が2人を取り巻き、彼女たちは成長していく。

シャルロット・ゲンズブール VS アヌーク・グランベール
シャルロット・ゲンズブールは、『なまいきシャルロット』『小さな泥棒』等、話題作に出演し、今最も活躍をしている女優である。はにかみやで飾りっけのないシャルロットと、彼女とは対照的に、セクシーでエネルギッシュな魅力を持つアヌーク・グランベールとのコンビが話題となっている。
アヌークは、ここ数年、芝居や映画に出演していた新進女優だがこの映画で初めての主役級を演じ、観客の心をつかみ、フランスで人気上昇中である。
2人の主人公にからむ男たちに、ブリエの作品にかかせないフランスの人気スター、ジェラール・ドパルデューとミッシェル・ブラン(『タキシード』でカンヌ国際映画祭の助演男優賞)、そして『男と女』のジャン=ルイ・トランティニャンらが参加している。ドパルデューは自らブリエ監督に出演を希望し、新たに脚本をつけ加えさせ、悪徳医師役で登場している。
撮影監督は『ディーバ』で国際的に有名になったフィリップ・ルスローが担当し、主人公たちの感情を表現しるかのように、モノクロからカラーが移行する映像が映画に深さを出している。衣装協力として、フランスはもとより日本でも人気ブランド、ロリータ・レンピカが参加。そして、音楽はフィリップ・ブラスとベルギー出身のロック歌手のアルノを中心に、デヴィッド・バーンからディーン・マーチンまで実に多彩な選曲がされている。中でもアルノの曲で、本作品の主題歌「孤独なゾロ」が劇中で効果的に使われている。

↑ PAGE TOP

スタッフ・キャスト

監督+脚本:ベルトラン・ブリエ
撮影:フィリップ・ルースロ
衣装:ジャクリーヌ・ブーシャール
美術:テオバール・ムーリス

キャスト:シャルロット・ゲンズブール/アヌーク・グランベール/ミシェル・ブラン/ジェラール・ドパルデュー/ジャン=ルイ・トラティニャン

1991年/カラー/フランス/117分
原語:フランス語
字幕:寺尾次郎

配給:ヘラルド・エース/日本ヘラルド映画

↑ PAGE TOP