スウィート・ヒアアフター

スウィート・ヒアアフター 

THE SWEET HEREAFTER

スクールバスは湖に沈み、小さな町は悲しみに包まれた
喪失の日々を乗り越えてたどりつく、穏やかなその後

1998年7月25日-1998年9月18日

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作品概要

真実を語るための嘘


童話「ハメルンの笛吹」をモチーフに描く、繊細で心を震わせるヒューマン・ドラマ

ある冬の日、子供たちの楽しげな声に包まれて走っていたスクールバスが、凍った道路から湖に転落し、22人の犠牲者を出した。ほどなくして有能な弁護士スティーブンスが、この悲しみに包まれた町にやってくる。彼は子供たちを亡くした親の怒りをあおり立て、悲しみのやりばを求めていた人々に、集団訴訟を起こすように説得する。スティーブンスが彼らと話す過程で明らかになる、町の人々の複雑な関係と隠されていた秘密。生き残った少女ニコールは、事故と訴訟沙汰によってバラバラになりかけていた町を再び一つにするため、勇気を持って“偽証”を行う。町には独特の法としきたりがあり、彼女によって運命を受け入れた町の人々は、辛いながらも現実を受け入れ、穏やかな日々を生きていく─。

世界中を深い感動で包み込んだ、アトム・エゴヤン監督作

エゴヤンはドイツの童話「ハメルンの笛吹」を下敷きにしたブラウニングの誌を再読し、ラッセル・バンクスの名作「この世を離れて」のテーマを把握したという。彼は小説にはなかったこの童話のエッセンスを映画に取り入れ、“心ならずも取り残された”少女ニコールにその物語を語らせ、登場人物たちを重ね合わせる。エゴヤンは死と悲しみを描きながら、どんな理不尽な悲劇に対しても人間は尊厳をもって対処できるのだということを、力強く、心を込めて伝えている。そして、最後には癒しと運命との和解をイメージさせる一条の光が輝く。

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スタッフ・キャスト

監督+脚本:アトム・エゴヤン
撮影:ポール・サロシー
音楽:マイケル・ダンナ

キャスト:イアン・ホルム/カーサン・バンクス/サラ・ポーリー/トム・マッカムス/ガブリエル・ローズ/ブルース・グリーンウッド/アルベルタ・ワトソン/モーリーチャイキン/ラッセル・バンクス


1997年/カナダ/110分/ドルビーSRD/カラー/シネマスコープ
原語:英語
字幕:戸田奈津子

原作本「この世を離れて」: 早川書房刊
「ハメルンの笛吹」詩/ロバート・ブラウニング、訳/矢川澄子:文化出版局刊

提供:フジテレビ/ポニーキャニオン/KUZUIエンタープライズ
後援:カナダ大使館
配給:KUZUIエンタープライズ

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