メゾン・ド・ヒミコ

メゾン・ド・ヒミコ 

La Maison de HIMIKO

涙は きっと 暖かい

2005年8月27日-2005年11月4日

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作品概要

『ジョゼと虎と魚たち』の犬童一心監督×渡辺あや脚本コンビの第二弾は、
5年もの時をかけて温め続けたオリジナル・ストーリー『メゾン・ド・ヒミコ』。

優しさと哀しさが宿るゲイのための老人ホームを舞台に、そっと抱きしめたくなるような、
美しく狂おしくいとおしい“愛の感動作”が、ここに誕生した。


私を迎えに来たのは、若くて美しい男。
彼は父の恋人だった。
ゲイである父を嫌い、その存在さえも否定して生きてきた沙織。
ある雨の日、彼女のもとに春彦という男が訪ねてくる。
彼は、沙織の父・卑弥呼が癌で死期が近いと言い、
父の営むホームを手伝わないかと誘う。
“メゾン・ド・ヒミコ”―ゲイのための老人ホーム。
彼らはここで出会い、いつしか微妙で不思議な関係が芽生えていく・・・。

人はみんな孤独なもの。
そして誰かといることは優しく暖かい。
癌に冒されている父親とその恋人である若い男、そしてゲイである父を嫌う娘。一見、衝撃的ともいえる設定に挑戦している本作だが、実は誰にでもあるごく普遍的なことを描いている。人間はみんな孤独なもの。そして誰かと一緒にいることはどこまでも優しく暖かい―。映画は人々がそれを感じていく過程を切り取るかのようにスクリーンに映し出し、観客は登場人物たちと一緒に戸惑い、泣き、笑い、そしてクライマックスには暖かな涙を流す―。悲しいことも辛いこともあるけれど、嬉しいことも楽しいこともある。だから明日も生きていこう。見終わった後には、暖かな感動がじんわりと心に染みてくる。

最高のキャストと錚錚たる才能が結集し、新しい日本映画の扉を開く。
ゲイの青年・春彦に、『アカルイミライ』『血と骨』のオダギリジョー。欲望を求めて彷徨う男を、ナチュラルに魅惑的に演じる。卑弥呼の娘・沙織には、『世界の中心で、愛をさけぶ』の柴咲コウ。メイクダウン姿で役に挑み、あらたなチャーミングさを披露する。そして、死と向き合う卑弥呼には、『たそがれ清兵衛』の田中泯。舞踊で培った全身の美しさと情熱で圧倒的な存在感を放つ。優しくて繊細な五感に響く音色で、複雑に形を変えていく人々の心の襞を奏でるのは、映画音楽18年ぶりとなる細野晴臣。時に残酷に、時にユーモラスに、そして限りなく大胆に新しい愛の世界を紡ぎだし、未知なる可能性を感じさせる渡辺あやのオリジナル脚本。そして、海辺のホームでのひと夏の出来事とあらゆるものが“愛”に変わる瞬間を、奔放に悠悠と描く魅惑の犬童ワールド。映画と対話することの喜びを味わわせてくれる『メゾン・ド・ヒミコ』は、犬童一心の才能が到達したひとつの頂点といえよう。

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スタッフ・キャスト

監督:犬童一心
脚本:渡辺あや
音楽:細野晴臣
特写フォト:平間至
撮影:蔦井孝洋
美術:磯田典宏
衣装:北村道子
特写フォト:平間至(PHOTO BOOK:角川書店)

出演:オダギリ ジョー/柴咲 コウ/田中 泯/歌澤 寅右衛門/青山 吉良/柳澤 愼一/井上 博一/森山潤久/洋ちゃん/村上大樹/西島 秀俊

2005年/日本/カラー/ビスタサイズ/2時間11分/ドルビーSR

製作:『メゾン・ド・ヒミコ』製作委員会(アスミック・エース エンタテインメント、IMJ エンタテインメント、日本テレビ放送網、S・D・P、カルチュア・パブリッシャーズ)
プロダクション:アスミック・エース エンタテインメント、IMJ エンタテインメント
配給:アスミック・エース

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